誤解その1:カウンセリングは助言や答えを与えること

普段見ているテレビでは、プロのカウンセラーと言われる人が、芸能人や一般人の相談相手に対し、少ない情報に基づいて、ズバズバとアドバイスや解決策を提供するというパターンが多いですね。中には、スピリチュアル・カウンセラーと称して、霊感?に基づいてアドバイスするという人もいるようです。まあ、エンターテインメントですからね・・・

カウンセリング関連の本にも、カウンセリングとは助言を与えるものですと強調しているものも少なくありません。

 

また、2次試験の受験生が、企業の管理者や、職業相談の担当者などの役割の中で、カウンセリングは助言を与えることが重要と思ってやってこられた場合もあります。


そのためか、受験生の中には、ロープレの中で自分ができると思える助言があれば、それをクライエントに言っても何の問題もない思う人もいるようです。


CDAの2次実技試験ではインテークのフェーズが想定されていることから、先ずはラポートを形成し、クライエントが自分自身と向き合って 、自身の価値観・人生観を再発見し、自己理解を深める方向へ導くということができるという能力を見られるというように理解すべきです。

端的に言うと、2次の実技試験では、「問題解決」までは期待されていないし、たった10分の初回面談でそこまで進めるわけがないと考えるべきでしょう。

「かかわり行動」やロジャーズの3つの基本的条件(「受容」、「共感」、「自己一致」)に基づいた基本的態度により、クライエントが安心してCDAと話せるような場づくりが重要です。

そして、クライエントにとって、CDAが信頼できる存在となり、クライエントが積極的に自己開示して、相談が進むような「関係構築力」を実技試験で発揮することに、10分間という短い実技の時間の中でフォーカスしましょう。