学歴フィルター

みなさんこんにちは。新雪です。

大学生の就職活動ですが、4年生は3割程度には内定が出ているようですね。

また、3年生は夏のインターンシップに向けて動きが早い学生は書類を書いて応募しているようです。


私の関わっている大学でのカウンセリング業務でも先日は4年生と3年生が半分づつという構成でした。

さて、最近の就職活動関連のニュースでは「学歴フィルター」という言葉をよく目にします。

ご存知の方も多いと思いますが、就活ナビサイト等で偏差値上位校の学生しか説明会の応募が出来ないようにシステムで決めてしまうものです。

これの何が問題か? ということですが、「就職差別」「機会不平等」という問題を指摘する声があります。


たしかに、差別・不平等という声は当然と思うのですが、私個人的には学歴フィルターの考え方に納得しているところもあります。
というのは、そもそも「採用の自由」は法的にも認められていますから、学歴フィルターをかけて決まった大学の学生から採用するのも自由と言えます。

またそれよりも私が強く思うのは、「仕事ができそうな学生はどこにたくさんいるか?」
と考えたときに、
「偏差値が高い学校の学生の中にたくさんいそうだ。」
という答えは効率的に採用をしようと考えたときに、私は納得感があります。

その理由は以下のようになります。


仕事は「課題解決」と言えます。
例えば、営業・販売職であれば「自社の商品・サービスを、どうやって売ろうか?」
事務職であれば「いかに早く、効率的に事務を処理するか?」
設計・開発職であれば「何を、どのようにつくれば良いか?」
というような感じで、どのような仕事であっても、取り組む課題(テーマ)があって、それをどのように解決するかが仕事といえます。

課題解決に必要な力には、思考力、集中力、遂行力等があります。

その課題解決のコアスキルに当たるものを、学習経験過程で身につけているのが、結果として偏差値の高い大学に入ることのできた学生達ではないかということです。

つまり、勉強を一生懸命する経験には
先生の話を集中して聞くこと
教科書を読んで理解すること
勉強以外の誘惑を我慢して机に向かうこと 等々
の経験により培われてきた課題解決に対しての姿勢が、採用者にとっては魅力的だということです。

私は学歴フィルターに賛成ということではありませんが、学歴フィルターを使うことについて採用における合理性が無いとは言えないとは思っています。

とはいえ、学歴とは関係のない「人柄」や「入学後の成長」によって、単純な入学時の偏差値による評価を覆す学生もたくさんいます。
入社後の活躍の可能性を探るにあたって、学歴以外の要素もたくさんあることは言うまでもないと思います。

そのように考えると、学歴フィルターなど無く、応募したいところに全ての学生が自由に応募することができ、
採用選考の土俵に上がることができれば1番良いのでしょう。

各企業の努力にも期待したいですね。

新雪